赤瀬那殿観音

Akaze naden kannon

静寂に包まれた古寺、赤瀬那殿観音

荒俣峡から上流におよそ1kmの所に、今年開創1300年を迎える那谷寺の奥の院とも呼ばれる赤瀬那殿観音がある。
白山開創の泰たいちょう澄上人が白山から下山後、持仏であった黄金仏の観世音菩薩像をこの巌谷に納めたのが始まりとされている。
赤い手すりの石段を上ると巨岩の斜面に建つ懸かけ造りと呼ばれる舞台造りの拝殿が見えてくる。
そこからさらに山上に向かって参道を登ると那殿観音の奥の院がある。
くもっろ巌更に奥に進むと大きな岩壁に人ひとりがやっと屈み込んで抜けられる穴が見えてくる。
「くもっろ巌」と呼ばれているこの岩の穴を親不孝者や心の正しくない者が潜ると、壁に耳が引っ付いてしまうと言われている。
恐る恐る穴を潜ると、ちょうど一人分の座れるスペースがあり、昔、修験者が精神修養に座禅を組んだそうだ。
この赤瀬那殿観音も日本遺産「『珠玉と歩む物語』小松~時の流れの中で磨き上げた石の文化~」に認定された名所の一つである。
住所
石川県小松市赤瀬町
駐車場
3箇所(6台)
アクセス
JR小松駅から車で約35分
JR小松駅より小松バス大杉上町行きで赤瀬那殿口バス停下車徒歩20分